2011年05月23日
新装版 日本百名山

深田久弥 著
登山者に人気のある百名山ですが、その元となるのがこの深田久弥の著書「日本百名山」。
私自身と言えば百名山をあまり意識した登山はしていない。行けない場所にある山に
は興味が薄いと言うのが正直なところです。ですから深田久弥氏には大変申し訳ないのですが
この本を読むのも自分が登った山や行けそうな山の拾い読みになってしまう。
それでも読み物としてはかなり面白いと思う。
安達太良山の章に「山へ登る前にその山を望見するのは、登頂を終えて振返る時と同様、
心のときめくものである。」という一節がある。
正にその通りと思う。
これから登る山、今降りて来た山、これは登山者にとって特別な山が一つ増えた瞬間だと思う。
登った事のある山を眺める時、何故か心ときめくというものだ。
更に男体山の章では「すべての湖はその傍にそびえ立つ山の姿で生きてくるが、中禅寺湖と
男体山という取り合わせほど加不足なく、彼我助け合って秀麗雄大な景色を形作っている
例も稀である。」
私も男体山と中禅寺湖の関係はお互いが主役でありお互いが引き立て役であると思う。
そんな意味でも半月山や社山から眺める男体山の姿は絶品だと思っている。
こんな具合に登った山やこれから登りたい山の拾い読みという使い方でも
十分に共感し楽しめる一冊だと思う。
こんな読み方をする者もいれば、一座一座を塗り潰す様に百名山を踏破する
者もいる。百名山が全国に渡っているのであるから、この本の読者も全国に
渡って広がっているのも頷けるというものだろう。
Posted by 副隊長 at 14:36│Comments(0)
│本
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